自分の傲慢さとゆがみ

4月に巨椋さん宅でアシスタンをさせてもらった夜、
ついでに飲み会にも参加させてもらった。
そのときに、自分の心のゆがみについて、
巨椋さんに話した。
実は私は、人があるグループ内で孤立しているのを見るのが苦手だ。
学校でもコミュニティでも、そうだが、一人でぽつんとしている人が居ると、
何だかその人が自分のせいで、ひとりぼっちな気がして、胸が苦しくなる。
ものすごい罪悪感を感じる。
巨椋さんにも、NPOのスタッフの仲間にも言われたことだが、
周りに起きるトラブル(?)が全部自分のせいだと思うことは、
傲慢だという。
確かにそうだ、自分一人にそれだけの影響力があるって思うこと自体がおかしい。
うぬぼれているんだと思う。

でも、それが傲慢だからと言って、なかなか治せなかったりする。
やっぱり自分の身の回りでトラブルが起きると、
全部自分のせいな気がしてつらい。

そういうと、巨椋さんは、
「それは昔何か自分のせいだと思った経験があるからなんじゃないか」
とアドバイスしてくれた。
その瞬間何かがぐさっと来た。
言われた瞬間は思い出すのが恐くて、考えないようにしていたが、
今考えると、
それは、「自分に使われた教育費」ではないかと思う。

母はよく「あなた達(私や姉)のおかげでうちは破産寸前だわ」
と言った。
実際、実際は私の教育費はものすごい額である。
学校は成績が悪かったので、
中1から高3まで高額な家庭教師をつけられ、
高校も大学私立で、しかも大学のゼミが怖くて、
一回留年した上に、就職するのが恐くて、
また、別の学校に行き直している。
なんて、馬鹿で愚かなのかと思う。
親を圧迫している。
私は本当に自分の教育費のせいで、
親の貴重な貯金を奪い取っているのだ。
だから家にお金がないのが自分のせいなのは真実なのである。

自分はなんでこんなにも高額な教育費を
親に払わせてしまっているのだろう。
そういえば、私は1度も不登校になったことがない。
いじめられていたときも、
自殺したいほどに辛かったけど
病気の日以外は毎日に行き続けていた。

今思うに、それは私にとって学校や勉強が唯一の居場所だったからかもしれない。
うちの親は私がテレビやゲームをしていると不機嫌になったし、
私が絵を書いていることをよく思わなかったし、
友達とどこかに遊びにいくことも「怠け者はしてはいけない」ということで
禁止されていた。

そんな不自由ななか、
唯一親が許してくれるのが、勉強だった。
私が勉学に励んでいると親は喜ぶ
勉強するのが苦手で、本当に勉強を頑張ることはできなかったけど、
勉強を頑張ってくるフリなら私にもできた。
例えば「参考書をかう」とか「家庭教師が来る時間をもっと増やす」とかだ。

そういう形をとることで、親には勉強している自分を演出でき、
親が不機嫌になるのは最小限で食い止められる。

私は毎回テストの結果を親に見せにいくのが怖かった。
いつも怒られた。
「なんでこんな点数をとるの」と
怖い目で母親が私を追求するのも嫌だったし、
思いっきり深いため息をついて、
「あなたは本当に馬鹿だわ」と絶望されるのも
苦しかった。

だから、私は勉強を頑張っているフリをするのに必死だった。

そうしたら、どんどん教育費がふくれあがっていった。
最終的には、
ニートになるために学校屁行くようになった。

就職が怖かった。引きこもりたかった
けど、また親に怒られるのが怖かった。
あの私を軽蔑した目でまたみられるのがとてつもなく怖かった。
だから学校を行く振りをして、親には
怠け者の自分を隠して生きる道を選んでしまった。

現在、うちの姉も、行っていた夜間の大学を卒業してしまい、
家に居場所がなくなってしまい、
といって就職もなかなかするのが難しくて、
毎週平日の昼間は図書館などで時間をつぶして、
親には「働いているフリ」して生きている。


私も、学校に行くことで、
なんとか家に居場所がある。
だけれど、学校生活の実態は留年しない程度にいっているだけで、
就職(もう歳なので)にも別に結びつかないし、
ニートするためだけに言っている罪悪感からか、
周りの頑張っている生徒さんがたと上手くとけ込めないし
話しかけてくれても、馬鹿な自分の行動を突っ込まれるのが
恐くて愛想を悪くしてしまうし、
登下校は、周りの頑張っている生徒さんと同じベースで歩くのが怖くて、
いつもダッシュで走っているし、
授業中はすぐお腹が痛くなってトイレにこもるので、
内容はあんまり聞いていないのだ。



つくづく自分は駄目な人間だなと思う。
でも親もけして「いい人間」ではないと思う。
だから、何が正しいのかわからない。
どうすれば良いのかわからない。
というか多分、根本では何をすれば良いのかをわかっているが
それを口に出して言う勇気がない。

でも、それでもひとつだけわかることは、
今の親にニート的な自分を隠して、学校にいくフリをするという行為は
確実に間違っていると思う。

だけれど、やっぱりまだ強くなれなくて、、、
とにかく、
いつか自分の意志でちゃんと、この無駄に言ってる学校を
やめることができたらなと思う。





あと、また好きな絵をチェック↓
知り合いから聞きましたがゴッホは、
かなり慈悲深い人で、道にホームレスが居ると、
自分が裸になるくらい服を脱いでホームレスに与えていたそうです。
そんなことできるなんてすごいなと思いつつ、
おっさんがさっきまで着ていた服をもらっても気持ち悪くて
私ならきたくないなあと思っていたら、
やっぱり、ホームレスの方々もゴッホから服をもらうのを
迷惑に思っていたそうです。笑
なんか、自分の気持ちと相手の気持ちがかみ合ってないが感じが
すごく人間らしいなとおもいました。

Remedios Varo: Unexpected Journey

Remedios Varo: Unexpected Journey

カーロ NBS-J (タッシェン・ニュー・ベーシックアート・シリーズ)

カーロ NBS-J (タッシェン・ニュー・ベーシックアート・シリーズ)

ファン・ゴッホ 自然と宗教の闘争

ファン・ゴッホ 自然と宗教の闘争

ブリューゲルへの旅 (文春文庫)

ブリューゲルへの旅 (文春文庫)

岸田劉生 (新潮日本美術文庫)

岸田劉生 (新潮日本美術文庫)