姉妹という生き方

イグアナの娘 (PFコミックス)

イグアナの娘 (PFコミックス)

イグアナの娘という漫画が好きだ。
なんかうちのおねえちゃんと私の関係に似ているから。
うちのお姉ちゃんは頭がいい。そしてきれい。
私は両方駄目。
でも母は比較的私の方をかわいがってくれた。
姉が熱を出しても心配しないが、私が熱を出すと心配する。
それは私がおねいちゃんと違ってお母さんの思うように動いたからだ。
お母さんのお人形で会ったからだ。
おねえちゃんはお母さんのお人形ではない。
ちゃんと自分の意志がある。
だからお姉ちゃんはおかあさんとよく対立した。
よくお母さんに怒られていたし、裸で蹴られたり、掃除機で殴られたりした。
後から聞いた話によると、
お姉ちゃん自身は母親と喧嘩するのはそんなに辛くないらしい。
でも、それをみては私は怖かった。
私は絶対お母さんに反抗しないようにしようと思った。
だからお母さんの言いなりになって、
お母さんの嫌いなお姉ちゃんをいじめ続けた。
自分よりきれいで頭がいい姉をお母さんと一緒に馬鹿にした。
本当はお姉ちゃんが悪くないことをどこかで知っていた。
全部母親のいいなりで生きていける訳がない。
本当は私だって、「自分の価値観」というものがある。
でも、それがあると生きていくのに都合が悪かったから、
「ないこと」にした。
自分が本当は何を感じて何を考えているが認識できないよう、
多分自分に暗示をかけた。
そしたら、常に頭がぼーっとするようになって、
極端に集中力がなくなり、常に自分を現実に生きている感覚がなくなった。

一方お姉ちゃんは、お母さんと私のいじめにたいして、
私のように自分の心を麻痺させることで、正常な状態にたもつのではなく、
考え続けることで、正常な状態に保った。
どんなに母親や私に責められても
「自分は悪くない理由」を探し続けることで耐えた。

結果的にどっちも現在ほぼニートだし、
どっちがいいかなんて言えないけど、
私は集中力がなくなった分、勉強ができなくなったと思うし、
場の空気も読めないときがある。
お姉ちゃんはいっぱい考えた分、勉強はできるし、コミュニケーション能力もある。
だからうらやましい。